実証 03 九州内の複数の県/福岡市/BODIK

生成AIによるデータモデルの共通化
「AIデータブリッジ」

基盤を新設することなく、既存の複数基盤を生成AIでつなぐ方式です。モデルの差異を人手で突合せず、事前に生成した辞書によって吸収します。

目的

複数団体の基盤に分散するデータを手動で突合することなく、生成AI(LLM)とMCPを活用して自動的にモデルの差異を吸収する「AIデータブリッジ」の実現可能性と、それによるデータ統合の準備コスト削減効果を検証すること。

実証内容

①複数基盤(九州内の複数の県、福岡市、BODIK)からのデータ構造情報の収集、②生成AIによる共通項目の解析と「共通データモデル」の自動生成、③各自治体モデルとの差異を埋める「結合変換辞書」の自動作成、の3ステップで実施しました。生成AIの活用を「準備段階」に限定し、実際の検索時には事前生成した結合変換辞書による変換処理を行うことで、生成AIの推論コストや回答の不安定さを回避する実用的な設計としています。

図3 準備段階と実行段階の役割分担
準備段階 生成AIの活用(推論コストや回答の不安定さを回避)
① データ構造情報の収集九州内の複数の県/福岡市/BODIKの複数基盤から構造情報を取得
② 共通データモデルの自動生成生成AI(LLM)が共通項目を解析し、共通データモデルを生成
③ 結合変換辞書の自動作成各自治体モデルとの差異を埋める変換辞書を生成
生成物(共通データモデル・結合変換辞書)を適用 ▼
実際の検索時 事前生成した変換処理でモデルの差異を吸収
BODIK CityOS(FIWARE基盤)
共通データモデルに変換されたデータを取得 ▼
AIデータブリッジ
共通データモデル 結合変換辞書
九州内の複数の県 福岡市 BODIK

結果

生成AIによって作成された共通データモデルを用いることで、九州内の複数の県と福岡市の異なる基盤にある人口データを同時に検索し、同一フォーマットで取得することに成功しました。また、九州内の複数の県の観光施設データを地図上に一括表示できることを確認し、データ統合における設計・開発などの準備コストを劇的に削減できる道筋を示しました。

検証 A

九州内の複数の県と福岡市の人口データを同時検索し、同一フォーマットで取得。

検証 B

九州内の複数の県の観光施設データを地図上に一括表示。

今後の課題と展望

基盤を新設せずとも既存基盤同士を生成AIによりつなぐ本方式は、基盤整備の予算確保が困難な団体を含めた広域連携の現実的な選択肢となり得ます。今後は対象データ分野の拡大と、辞書生成の精度・運用プロセスの確立を通じて、都道府県域を越えたデータ利活用への適用拡大が展望されます。

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