実証 02 久留米市

AIカメラによるリアルタイム混雑状況管理

自習室と駐車場にエッジデバイスを設置し、映像を保存せずに混雑状況のみを数値として基盤へ送信。住民への可視化と、職員の目視確認業務の自動化を実現しました。

目的

AIカメラで取得したリアルタイムの混雑状況(動的データ)を基盤経由で住民へ可視化し、住民の「空振り」防止と職員の目視確認業務の自動化、さらに蓄積データによるEBPMへの活用可能性を検証すること。

実証内容

自習室にはRaspberry Pi 5とAIカメラを配置して1分ごとに人数をカウントし、駐車場にはJetson Orin Nanoを採用して車両のIN/OUTトラッキングから駐車台数を推定しました。映像データはエッジデバイス内で数値化した直後に即座に削除する「Privacy by Design」を徹底し、個人を特定できない数値データのみをサーバーへ送信する安全な構成としています。

図2 エッジ処理から可視化までの構成
自習室 AIカメラ Raspberry Pi 51分ごとに人数をカウント 人数データ(数値)
駐車場 カメラ Jetson Orin Nano車両のIN/OUTトラッキング 駐車台数推定データ(数値)
Privacy by Design 映像データは数値化直後にエッジデバイス内で完全に削除され、サーバーへは送信されません。
安全な数値データのみ送信 ▼
BODIK CityOS(FIWARE基盤)
API経由でデータ提供 ▼
リアルタイム混雑・満空マップ住民向けWebアプリ

結果

リアルタイムの混雑度をWebアプリで公開し、住民の空振り防止と職員の目視確認業務の自動化を達成しました。久留米市からは「現場が楽になった」との具体的な成果が確認されています。

さらに、蓄積された時系列データを用いた「カレンダー分析」により、土日祝日や金曜日の満車傾向、開館直後の午前中への利用集中といった利用特性をデータで裏付け、EBPMに資する政策判断の材料を提示しました。

住民

訪れる前に混雑・満空を確認でき、無駄足を避けられる。

職員

定期的な目視確認が不要となり、現場業務の負担が軽減。

政策

曜日・時間帯別の利用特性が可視化され、EBPMの材料となる。

今後の課題と展望

駐車場の満空情報の自動検知は、将来的に警備員の配置最適化や人件費削減につながる可能性が示唆されています。エッジ側で数値化する低コスト・プライバシー保護型の構成は、他の公共施設や他自治体への横展開が容易であり、混雑緩和・施設運営効率化の標準的なユースケースとしての普及が期待されます。

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