BODIK APIとその利活用事例まとめ

2024-08-02

BODIK APIの使い方や利用例など、情報をまとめてみます。

はじめに:BODIKの全体イメージ

BODIKも11年目、これまで自治体で無償で使えるデータカタログサイトBODIK ODCSをはじめ、職員がオープンデータを推進する上で便利なツール類BODIK Utilityも無料で提供してきました。BODIK ODCSは300自治体以上から利用され、BODIK ODMには国内の約6割自治体のオープンデータのメタデータが集まってきました。さらに、BODIK APIではBODIK ODCSやODMのデータを横ぐしで取得できるものになっています。今回はそのBODIK APIとその利活用事例についての情報をまとめてみました。


(1)BODIK APIのしくみ

BODIK APIは、BODIK ODMにあつめた自治体が公開する「自治体標準オープンデータセット」のデータファイルをデータベースに記録し、アプリケーションからはWebAPIで利用できるようにするAPIサーバーです。詳しくは、https://www.bodik.jp/project/bodik-api/bodik-api-info/ にあります。

(2)BODIK APIのマニュアル類

BODIK APIの使い方は、マニュアルのほか、BODIKブログ内の「開発」タグなどで掲載されています。各タイトルとリンク先は次のとおりです。

BODIK APIの使い方シリーズ

BODIK API関連情報

(3)BODIK API利用例、サンプルアプリ

BODIK API サンプルアプリケーション

BODIK API サンプルアプリケーション」サイトには、8個のサンプルアプリケーションを提供しています。メソッドはGETメソッド版とPOSTメソッド版があります。

データセット一覧


BODIK APIに登録されている自治体とデータセットの一覧です。
自治体ごとに、APIでデータを取得できる自治体標準オープンデータセットのレコード数を表にしています。

https://wapi.bodik.jp/dataset(GET版)

API地図


地図をクリックすると、指定された地点の周辺に存在する対象にマーカーを立てます。
左上のパーツで、対象とする自治体標準オープンデータセットの種類、検索件数、検索半径を指定できます。
地図の右には、APIの呼び出し情報と結果を表示します。

https://wapi.bodik.jp/apiviewer(GET版)
https://wapi.bodik.jp/apiviewer_post(POST版)

API検索


APIの実行結果を表形式で表示します。
表の左で、パラメータを指定します。
表の右には、APIの呼び出し情報と結果を表示します。
任意のパラメータを指定して検索を試すことができますので、APIパラメータの指定方法を確認することができます。

https://wapi.bodik.jp/apisearch(GET版)
https://wapi.bodik.jp/apisearch_post(POST版)

自治体別API


自治体別にAPIを実行します。
表の左で、パラメータを指定します。
表の右には、APIの呼び出し情報と結果を表示します。
自治体選択の右のドロップダウンには、選択している自治体で使えるデータセットだけが表示されます。
任意のパラメータを指定して検索を試すことができますので、APIパラメータの指定方法を確認することができます。

https://wapi.bodik.jp/organapi(GET版)
https://wapi.bodik.jp/organapi_post(POST版)

人口ピラミッド図


自治体標準オープンデータセットの「地域・年齢別人口」を使って、人口ピラミッド図を描いてみました。
複数の調査年月日データがある場合、調査年月日をスライダーで変更することで表示を変化させることができます。

https://wapi.bodik.jp/population-chart(GET版)


BODIK API その他の可視化の事例

可視化については、さまざま可能性が広がりますが、このようなサンプルがあります。

オープンデータマップ


オープンデータの活用事例を体験していただくためのサンプルアプリケーションで、BODIK ODCSの標準機能となっています。 位置情報(緯度・軽度)を含む、CSV、Excelファイルを登録いただいた場合、自動で地図にピンを立てる機能を持っています。BODIK ODCSに位置情報(緯度・経度)のあるデータを登録する際に、「位置情報」のタグをつけておくと、オープンデータマップに表示されます。

https://maps.bodik.jp/432067(玉名市の例)

BODIK ODCSの各自治体のサイトのメニューで「オープンデータマップ」を選んでください。

マップパズル


県レベルでは市町村がパズルのピースに、市町村では校区レベルでパズルのピースで遊べます。さて何分何秒で完成できますか?
地域の学生さんなどと一緒に使うと「自分たちの地域の形や意外にもこのまちとつながってるのか」などの気づきになります。(シビックプライドの醸成)

https://utility.bodik.jp/mapjigsaw?organ_code=400009&limit=200(福岡県の例)
のように使います。
→organ_code=を他の自治体コードに変更するとその県や市町村がBODIK ODCSに参加している場合、使うことができます。
→地図パズルが小さい地域は、limit=パラメータを小さくするといいです。

福岡県以外の例だと、organ_codeを変更して使います。ODCS300自治体以上(もちろん市町村も)が使えますが、例として九州の県をあげますね。データのLoadのため少し時間がかかる場合があります。

マップツアー


観光地などオープンデータをめぐるツアーのビューアサンプルです。
自治体からオープンデータを公開するだけでなく、こういったビューアを待合室のサイネージなどで投影しておくのも市民へのアピールになるかもしれません。(観光地のデータだけでなく、たとえば、避難所一覧やAED一覧など)

https://app.bodik.jp/bodik/tour/tour_guide_by_bodik_422037.html(島原市の例)

BODIKゲーム


スタート地点の所在地を指定し、その人アイコンを押下すると、選択された種別のデータマーカーがまわりに表示されます。そのマーカーを押下するとそこへ移動され、次にその人を中心にデータが表示されます。

データの種別を様々変更しながら、出発地点からどこまで、オープンデータを辿って旅ができるでしょうか。

山間地にいくと避難所などのデータが役に立ちます。同じ種類のデータだけで全国を巡ることができるようになると良いのですが、データが出そろっていない現状を体験するということもできます。

https://utility.bodik.jp/mapgame

日本全国WiFi探しの旅(UDC2023岐阜ブロック作品)


最新のWiFiスポットと近隣の文化財情報を提供するアプリです。ちょっと時間が余ったときにぜひこのアプリを立ち上げてみてください。このアプリを活用することで、旅先のネット接続環境は心配することなく、ついでに近くの文化財を訪れて地域の観光を盛り上げるにも貢献ことができます。

(1)「目的地を探す」をするとランダムで場所を表示
(2)場所が気に入ったら周辺の観光・文化財情報も表示

https://tetsuji1122.github.io/tabifi/index.html

熊本県文化財一覧 地図検索(UDC2023熊本ブロック作品)


BODIKで公開されている熊本県文化財一覧データを読み取り、1400件以上の文化財をマーカーとして地図上に取り付けた。全マーカーを表示すれば、熊本県がマーカーで埋め尽くされる。これを避けるために、マーカーをグループ化して表示した。施設名または住所の一部で観光施設を地図上で検索できる。例えば、「菊池神社」は神社か神で、「物産館」は物か館で検索できる。

https://www2.kumagaku.ac.jp/~econ/23UDC/KmmtPT/x3KmmtPtourism.html

マイ議会(UDC2023福岡ブロック作品)

マイ議会は、オープンデータを利用した議会アプリ構築を、地方議会が手軽に体験できるプラットフォームです。地方議会、大学生、BODIKが連携することで、低いハードルで、オープンデータや議会アプリの可能性を検討できます。主なターゲットは、議員及び議会事務局、そして関心のある市民です。
<BODIKより>この作品は、自治体標準データセット以外でもAPI化できる MY API を使っています。

https://mygikai.glide.page

これから更に生成AIの活用や様々なデータ整備も進んでくる中、BODIKのAPIでもさまざまな可視化が進んでいて、わくわくなデジタル社会が楽しみです。

うえだ